今日は炎天下のなか、けなげに咲いている夏の花に、元気をもらったような気になりました。
小学部や中学部で算数・数学を担当している松本です。
最近、算数・数学を指導していて気になることなんですが・・・
作業的な計算から感じる危機感。
普通の大人は、この「作業的な計算」に危機感を感じることは難しいかもしれません。
計算が速くて、正確であれば、ほぉ~、この子、算数できるなぁ!!!と感じるんじゃないかと思います。
しかし、塾講師のように、教務に携わる人間であれば、それが本物であるか、偽者であるかを考えます。
それが仕事ですから・・・
では、計算において、具体的に、どういったことに危機感を感じるのか?
一つ、例をあげて説明してみようと思います。
【問題】 28×4
この計算をするとき、私が危機感を感じる生徒。
何も考えずに、直ぐに筆算をする。
もっと突っ込んで言わせてもらえば、2けた以上のかけ算は、筆算を使わなければできない。
それしか方法がない。
答えにたどり着く道筋は、筆算という道筋しかない。
そう思い込んでいる生徒。
確かに、筆算でも、答えにたどり着けます。
しかし、こうは考えられないでしょうか?
【求め方】 28×4 =(25×4)+(3×4)
=(100)+(12)
=112
28という数字は、25より3大きい数字だから、まず、25の塊が4つで100になり、答えに足りないのは、3の塊が4つ分だから12、合わせて112。
こうも考えられます。
【求め方】 28×4 =(30×4)-(2×4)
=120-8
=112
28という数字は30より2小さい数だから、まず30の塊が4つで120、余分なのは、2の塊が4つ分だから8、余分な8を引いてやって、112。
これらは、数字を記号としてとらえているのではなく、「量」としてとらえた計算の考え方です。
式を目にしたとき、数字を量としてとらえ、その数字の表す「量」と近い「量」の数字を用い、頭の中で合理的に計算していく・・・
一つの計算問題から、答えにたどり着く複数の道筋を考え、その中から選択して答えにたどり着く・・・
そうとう頭を使う上に、道筋を何本も考えられるから、その過程で、「喜び」や「楽しみ」を感じることができますね。
一方、筆算という1本の道筋しか知らなければ、どうでしょう?
「選択」する必要はないわけですから、
何度も繰り返すうちに、それは「作業」になっていきます。
同じことをひたすら繰り返すことに、「喜び」や「楽しみ」を見つけるのは、誰でも難しいですよね。
計算が作業化している生徒は、中学3年生になり「入試の数学」に取り組むと、めった打ちにされてしまいます。
マイティー進学院では、一人ひとりの「学習の個性」に合わせた教え方で、一人ひとりのために講師が全面的にバックアップいたします。
計算ができるけど作業化している生徒には、上述したような危機感から、ステップアップして次のレベルに成長していけるよう指導しています。
「入試の数学」も担当している松本のつぶやきでした。
中3受験講座 講習数学担当:松本
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